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設立趣旨

 

 

設立趣旨

1 趣 旨

 全国的に少子高齢化・人口減少が謳われはじめてから10年近くが経過しました。その間、社会全体を小さく小さくまとめようとする政策に一喜一憂し、市民は疲弊しているように感じられます。その一方で、なんとかまちを活性化させようと、さまざまな取り組みが、うちから、外から、もたらされてきました。「本を核にしたまちづくり」も、そのひとつです。本のある「場」をつくり、誰でも気軽に本を手に取り、その「場」から人と人との出会いを創出し、コミュニティを形成する、という取り組みは全国的に広がっていきました。長野県内でも2007年の高遠町から始まり、軽井沢、小布施とそれぞれの活動を広げていきました。私たちもまた、読書推進に関する活動の中で「まちづくり」について、考えてきました。

「まち」をつくるのは誰か、「まち」をつくるのは「人」です。ほかでもない、そこに暮らす私たちひとりひとりです。私たちひとりひとりの日々の営みが、「まち」をつくっていくのです。そして、その日々の営みを未来へとつなげていくことが、私たちの「まちづくり」です。

 私たちは、「本の力」を信じています。「本」には、人生をよりよく生きる知恵があり、先を行く人の伝えたい想いがあり、さまざまな経験や出会いがあります。それは現在を生きる術であり、未来への羅針盤です。私たちは、「本」には「人をつくる力」があると信じています。本が人をつくり、人がまちをつくります。

 けれども、人に「学ぶ心」がなければ、本はただのモノにすぎません。大正初期、小諸町の青年たちが貪欲に本を読み、学ぶことを求め、自ら動いて図書館を設立したように、今を生きる市民の、知的好奇心を呼び起こし、学び、考え、自ら動いていく力になりたいと、私たちは考えます。

私たちの活動を通して、知の拠点である図書館の運営に深く関わり続け、学びあい、育ちあう文化を築いていきます。市民協働を基盤とし、常に市民の視点に立ち、ひとりひとりのより良い生活を市民・行政とともに目指します。自分たちの明日が、子どもたちの未来につながっていることを思い、今の小諸市に根を張り、守り、変えていく力になります。

 そのために私たちは、さらなる専門性を身につけ、社会的信用を得て幅広く継続的に活動し、市民とともに「本を基盤とした私たちのまちづくり」を実践していくため、特定非営利活動法人を設立するものです。